さて、年末の休業を大学独自で定めるところがちらほらと出てきたところですが、それでは、自分の持っている有給休暇(年次休暇)は、実際のところ、ちゃんと使えているのかどうか、私の周りの状況など、見てみたいと思います。

まず、有給休暇(年次休暇)は、各大学法人の就業規則や休日・休暇等の規則などで定められていることと思いますが、これは労働者に付与されたものなので、特別休暇と違い、休暇を取得する理由は問われません。ですので、付与された日数の範囲内で、自由に取得することが出来るのが建前となっています。

基本的に、どの国立大学法人でも、年間付与日数20日、最大繰り越し日数20日で、合計年間最大40日の年次休暇を付与されているかと思いますが、連続40日を理由無く届け出て、すんなり許可する大学は無いでしょうし、そんなことをチャレンジする人もいないと思います。それは、やはり常識の範囲というものが、存在し、それはあくまで、「業務に支障の出ない範囲で」許可されるべきだからです。

それでは、実際、連続何日までなら、OKなのか? という質問には、答えようがありません。部署によっても、業務の忙しさが違いますし、時期によっても、繁忙期では、あまり休まれると困るというのもあります。

これから、国立大学職員を目指す方にとって、これではわかりにくいと思いますので、おおまかな忙しさの目安を示しますが、大学の規模や立地、部署でも係によって違う部分などあると思いますので、その点はご容赦ください。

総務部 年末、年度末は多忙。式典や会議などの準備があると休みにくい
人事部 異動の時期の前後は超多忙。給与関係は、毎月締め切りに追われる。
経理部 年末・年度末の支払い締めや決算時期など超多忙。
産学連携部 なんとなく年中忙しい感じ
教務部・学生部 年度末・新学期シーズンは多忙
入試部 入試シーズンは泊まり込みしばしば
施設部 なんとなく1年中忙しい感じ
広報部 よくわからないけど、帰りの遅い人多し

というわけで、どこも共通しているのは、年末・年度末・年度始めは、どこも忙しいということ。この時期にあまり長い休暇を取ろうとすると、ちゃんと口頭で説明できる理由はあった方がいいでしょう。
なお、8月は、どこの部署でも比較的暇になるが、たとえば大学院入試をやっているところなど、中には、お盆休みもないなんていう場合もある。

結論:長期間休む予定がある時には、周りの人間に迷惑をかけないよう、早めに休みの計画を回りの人間(特に、何かあったときには代行してくれる人)に伝えること。
そして、休み中に、問い合わせがありそうな事項は、引継メモなどを作成して説明しておくこと。
それでも、どうしても、本人に問い合わせないと解決しないこともある。臨時連絡先(携帯電話番号)を残しておくと、感謝される。もちろん、メモをもらった側もよほどのことが無い限り電話してはいけない。
海外旅行など、旅行を理由にした場合は、ちゃんと仕事部屋内の人数分の入ったお菓子など、おみやげを買って帰るほうが心証は良くなる。それでも、繁忙期は、多少のイヤミはあるかもしれない。
今はブームは去ったが、昔は年度末の忙しい時期でも、スキーのための休暇については、取得する人が多かったため、スキーを理由とした年次休暇はかつては取りやすかった。

というわけで、ちゃんと根回しし、休暇を取る時期を考えれば、かつては2週間連続して取ることも可能でした。ただし、最近は、係などの定員が減ってしまって、1人あたりの業務量が増大し、そう簡単には取れない風潮にもあります。
要は、根回しテクニックとどこに配属されるか(周りが休みやすいか?)ということによっても左右されてしまうので、ある意味「運」も必要といえます。

ちなみに、5月のゴールデンウィークの時期というのは、実は国立大学にとっては繁忙期になります。部署によっては、全くのカレンダー通りの出勤どころか、赤くなっている日(休日)の出勤ということもあるので、ある程度覚悟が必要です。

また、夏期休暇は特別休暇になっていると思いますが、それでも3日だけというところが多いので、有給(年次)休暇と組み合わせて9日間くらいの連続休暇にしている人が多いのですが、最近では、夏期一斉休業を取る大学も増えてきて、自分の好きな期間での組み合わせも難しくなってきたようです。(昔は、7~9月の好きなところで夏期休暇が設定できたので、たとえば9月の旅費の安い時期に旅行することも昔はできました。)

おっと、こんな記事を書いているのに、私の有給(年次)休暇の残りはまだ30数日も残っている。
今年も、10数日の有給分が捨てられてしまうのねん。うちのところはなにかとイベント日が多くて、なかなか休めないんだよなぁ~。
一方、休暇簿の裏まで使ったり、2枚目に突入している人もいて、しっかり使い切る人も中にはいます。1日単位では無く、時間単位で休暇を取ることが出来るので、仕事の配分がうまかったり、仕事の采配が上手だったり時間の使い方がうまい人は、時間の消化の仕方もうまいのでしょう。
なお、時間単位の休暇はすべての大学で実施しているわけではないので、注意が必要です。