予想されたとはいえ、議論された対象事業のほとんどが、廃止、見送り、予算大幅削減、地方へ移管など、どれも、当事者にとっては、とてもありがたくないニュースばかりで、気が気でなかったことでしょう。私もその1人です。

民主党が最大の目玉として掲げる「こども手当」等の財源不足3兆円をどうしても確保するために、国の事業約3000のうち、わずか15%にしかならない447事業が狙い打ちされたわけですが、それらは特に補助金、交付金関係が多いようです。これらは、削りやすいという理由なのでしょうか。残りの事業は見直ししても、今回のような議論は行わないのでしょうか。
狙い打ちされた側はたまったものではありません。

また、こども手当を支給するにしても、そのこどもが育って将来の夢や希望を育むための文部科学省の各種事業までもが、まさかの廃止等含め、予算削減などの大波をかぶったのには私もこれはやりすぎだろうと思いました。
これは、かけたはしごをはずす行為ではないのでしょうか。意図するところがよくわかりません。

これはさすがの文部科学省も感じたところみたいで、早速、文部科学省ホームページで、前半戦で対象となった28事業の仕分け結果について、大々的に一般国民のみなさまから意見を聴衆することになりました。
今回の文部科学省の行動は、事業仕分け前半戦終了時点でおこなうなど、今回は実に素早い。さすがです。国民の皆さんが本当にどうお思いなのかを、他省庁がやらないことを先駆けて実行する行動力は、忙しさにかまけて3日も更新をさぼる私のブログとは大違いです。

私も、個人的には、28事業についても、いろいろ意見がありますが、ここに書くと、バイアスがかかってしまうので、ここを見てくれたみなさんも一緒に、文部科学省のホームページの方にご意見を述べましょう。よろしくお願いいたします。

文部科学省のご意見募集HP(国民のみなさま、よろしくお願いします)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

さて、後半戦の11月24日~27日のいずれかでいよいよ本丸とされている、「国立大学法人等運営費交付金」が議論されることになります。
なんで、後半なのかというと、やはり総額としてみれば大きいからでしょう。
平成21年度の予算額としても、86大学(大学院大学含む)+大学共同利用機関法人(4機構)で、1兆2000億円ほどにもなるからです。
金額ベースで単純にみれば、仕分け人は、ウマーなところなのでしょう。

しかし、現実は、これらから、教育研究費や一般管理費・12万人を抱える人件費(教員等も含む)などなどを賄っているわけです。
この人件費も、事務職員は国家公務員と比較して給与は86%ほど、教員も財力のある私立大学に優秀な教員が引き抜かれるなど、
国立大学の教育研究環境や教育水準の維持が脅かされつつあります。

国の科学技術の発展は世界一を目指さなくてもいいという方針が見えた以上、もし、国立大学法人等運営費交付金をこれ以上削減することがあるのなら、国立大学の衰退が始まってしまうかもしれません。

しかし、唯一希望の持てるニュースがありました。
今回の事業仕分けの実施に際して、裏で財務省が指南していたというものです。

事業仕分けで極秘マニュアル=財務省の視点を指南-政治主導に逆行・行政刷新会議
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-091117X574.html

これは、ひどい。財務省が勝手にピックアップした事業にとどまらず、財務省視点で仕分け対象事業の問題点を列挙、各担当省庁の主張に対する反論方法まで具体的に指南する内容だというのだ。
とある事業が、予算見直し=6人、廃止=3人の意見だったのに、結果、「廃止」となった事業があったことからもわかるように、結局は多数決でなく、財務省のシナリオどおりにやっているだけということが明らかにされたのだ。

つまり、最近、国民のみなさんがうすうす感じているとおり、今回の事業仕分けは、大規模なパフォーマンスで、台本は財務省、主演は民主党、悪者役は●●(あえて伏せ字にします)としているだけじゃないか。
次のシナリオを、本丸の国立大学の運営費交付金をラストシーンにして、
最終的に3兆円生み出しました。というエンディングなのだろうか?

こんな観点で見たら、こんなパフォーマンスを企画した民主党の事業仕分けの経費こそが税金の無駄遣いに感じてきた。

というわけで、来週どんな結果が出ようとも、大学の仕事がしたいと、国立大学事務職員を目指す皆さんは、惑わされることなくがんばってくださいね。