私の勘違いか、見落としなのか、今回の国の事業仕分けの対象に「私学助成金」が見あたりません。これは何故なのでしょうか。
国立大学法人運営費交付金が今回の事業仕分けの対象であれば、同じような性格を有する私学助成金(国及び自治体からの私立大学等への補助金)も、国の事業仕分けの対象となるのが当然でしょう。

しかも、国が行う事業仕分けは今回が初めてというわけではなく、国立大学法人を取り仕切る文部科学省は、平成20年8月に初めて実施された時からトップバッターを切るなど、率先して、事業仕分けに協力してきているのです。さらに、今年6月にも文部科学省所管の独立行政法人と公益法人の事業仕分けが行われ、もう既にきれいな体?になりすぎている状態です。

というわけで、皆さん、思い出された方も多いと思います。
まだ、麻生政権だった今年5月24日放映のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」という生放送の番組の中で、当時野党だった民主党が打ち出した2年間で21兆円という緊急経済対策の予算を、「防衛費」と「私学助成金」を削減して充てる、といったような発言を当時の岡田克也幹事長が発言した事です。

当時、某国のミサイル騒動や、就職内定取り消しがまだ大きな話題になっているさなかで、「教育格差を増大させる」として問題発言となりました。
つまり、民主党はこっそりと「さわらぬ私学助成金にはたたりなし」として、今回対象とせずにスルーしたとの仮説も考えられます。

なお、誤解を招くといけないので、補足しますが、私の個人的な考えですが、私学助成金は、教育の機会を等しく与えようという観点から、補助はあってしかるべしと考えます。また、私学助成金は、国だけでなく、自治体からも補助しているので、共存共栄の原理も働きます。

ただ、前にも言いましたが、私立大学は数も多いし、年々少子化が進む中でも入学定員も毎年拡大の一途をたどっています。
定員割れによる私学助成金のカットを恐れて、志願者=合格者に近い大学も中にはありますが、教育の質はどんどん低下していきます。こんな帳尻合わせの大学にも助成金は必要なのかという議論は、本来なられなくてはいけないのですが。

とはいえ、国立大学も安泰としていられません。定員割れすれば、運営費交付金にも影響します。

これからの国立大学事務職員には、入学者確保のための知恵を出すなどいろいろとアイデアを出す必要があります。そしてそのアイデアが大学や国を動かすかもしれません。そんな国立大学職員を今、目指すのは面白いと思いませんか?

日本における大学の数
(参考:文部科学省:平成21年度学校基本調査(平成21年5月1日現在)より
国立86 公立92 私立595 計773
この数を多いと見るか、妥当と見るかはあなた私大次第です。