こういう素朴な疑問は当たり前すぎてかえって聞きにくいでしょう。私も答えに困りますが、ある意味公務員でもあるし、ある意味公務員ではない、としか答えようがありません。

平成16年に法人化するまでは、事務職は、国家公務員の採用試験を合格した者から採用されていたので、間違いなくこの時点までは、国家公務員であり、文部科学事務官という官職を与えられていました。
また、教授などは、教育職の国家公務員で、「教官」と呼ばれていました。
ところが、平成10年頃から始まった国家公務員削減計画からの流れで、紆余曲折議論を重ねるうちに、当時54.8万人いた公務員を、平成15年までに24万人も削減するといいう流れになったのです。
当然、各省庁は反発しますが、当時国立大学に12.5万人もいた文部科学省がやっぱり一番目立ち、白羽の矢が立ってしまったわけです。また、各大学の職員組合でも、一部反対運動は起きたものの、全体の流れとしては、受け入れざるを得ない空気だったのです。

とはいえ、生首は切れませんから、独立行政法人化することで、国家公務員が削減できたことになるのだが、国立大学は、業務的に独立行政法人法になじまない条文があるため、これを元に国立大学法人法を新たに制定して、法人化を達成し、同時に国立大学法人という新たな法人組織となったのです。

つまり、独立した行政法人ということになりますが、これには、公務員型と非公務員型があり、国立大学は非公務員型となっています。

というわけで、標題の疑問に戻ると、一番ふさわしい言葉は「みなし公務員」ある。某巨大掲示板のカテゴリーも「公務員」であるし、国立大学採用試験」の受験対策本も「公務員」コーナーにおいてあるし、実際、受験生を見ても、試験日が5月と早いことから、公務員試験の模擬試験とか、滑り止めとして活用されているようである。もちろん、中には第1志望の方もおられますが。

なお、私は、職業欄を記入する必要が迫られた場合には、「団体職員」としています。

長くなりましたので、次回は「非公務員型」ということで、どんな待遇(冷遇?)なのかについてお話しましょう。